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bébé ベベ/ 赤ちゃん


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わたしは小さいころ母によく、
あんたは恭太ちゃんが死んだから生まれたんよ
といわれた。

恭太ちゃん、というのはわたしより二年前に生まれた、両親にとっては三人目の子どもで、
未熟児だったために生後一日で死んでしまったのだった。

その頃のわたしは、「赤ちゃんは神さまがつれてくるものだ」と信じこまされていた。
年のころは幼稚園生か、小学校の一年生か。

「恭太兄ちゃんが死んだからわたしが生まれた」のであれば、
「神さまはどうやって恭太兄ちゃんが死んだのを知ったのだろうか」、
というのが当時のわたしの大いなる疑問だった。

なんでだろうなんでだろう、とずっと疑問だったのだが、
それは聞いてはいけないことのような気がして、どうしても聞くことができなかった。

ある日、母親が例のごとく「恭太ちゃんが…」と話をはじめたので、
思い切って聞いてみた。

恭太兄ちゃんが死んだけん、うちが生まれたとやろう?
でも赤ちゃんは神さまがつれてこらすとやろう?
じゃあどげんして神さまは恭太兄ちゃんが死んだってわからしたと?

一瞬、か、二瞬、くらいの間があり、
となりで聞いていた父親の、

お、キョータのむずかしかことばいいよるばい。

で一座は笑いに包まれ、それでおしまいになってしまった。

わたしは、ああ、やっぱりこれは聞いてはいけないことだったのだ、
と、父のいうところの「むずかしい」質問をしてしまった自分を恥じた。

思えばわたしが小さいころはたくさんの「タブー」があり、
わたしの両親はなんとかそれらをごまかして子どもに伝えていた。

確かにわたしは、そのようにしてうまくごまかされていたのだけれど、
あとになって真実を知ったときも、
やはりこれはごまかすしかなかったのだろうなと妙に納得もした。

わたしはどうだろうか。

少なくとも赤ちゃんの問題については、
わたしたち両親が愛し合い
その結果赤ちゃんがわたしのお腹に宿り
子どもたちはわたしの足の間から出てきたことになっている。

長女が、長男の出産に立ち会ったことも大きい。

愛し合う、がどういう行為なのかも、
おそらくこどもたちはあらゆるところで映像を目にしているはずだ。

正しい性教育を、などという高尚な気持ちからではなく、
神さまだのという単語を持ち出すのが面倒くさいから、というのが正直なところだ。

神さま、の話はわたしにはとてもむずかしい。































友人とビーチでピクニック。寿司になる具がなく、おにぎり。のり、うけたよ。ありがとう!
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酢飯だったのでしょうゆも持参。こちらではおにぎりも「寿司」扱い。



by kyotachan | 2011-08-29 21:49 | kyotachan 名前の由来 | Comments(13)

une seule chose ユヌスゥルショーズ/ ひとつだけ






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こころ、て何だろう。

あまりにも使い古された疑問のようでその実わたしはこころの何を知っているのだろう。

十五年以上も一緒に暮らしてきた相手に、いまさらながらわたしの欠点を指摘される。

そんなことは言われなくてもわたしが一番よく知っている。
腹を立てたわたしは、その欠点の穴に、よけいにずぶずぶとはまる。

相手が望んでいるのはそうでないことは痛いほど承知しているのに、
わたしのこころはまるで思うようには動いてくれず、かたく閉じてしまう。

もう、いい。
もう、いいよと思う。

欠点を指摘されて、ああそうですか、と素直に欠点を直す、あるいは直そうと努力するような人間ではないと、相手はまだ、わかってくれていないのか。

自分の欠点は棚に上げてまつりあげ、その上、
欠点を指摘してきた相手へのうらみつらみを「こころのなかで」つぶやく。
けんかに突入する元気さえ、失ってしまっていた。

もう、いい。
ほんとうにもう、いいよ。

そう思ったとたん、相手が懐柔策にでてくる。

ちぇ。
そうだろう?
ったく。

そう思いながら、今回も相手がわたしを見捨てなかったことに心底ほっとしている。
























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ほんの三年ほど前には想像もできなかったことだけれど、
いまや数個ある荷物のうち、いちばん重たい荷物を持つ係りは長男になった。

それも、行きは一番重たい、保冷剤、冷たい水とおやつの入ったリュック。
帰りは、海水でぬれたタオルで重たくなったリュックを、自ら背負ってくれるほど。

重たい?かわろうか?

といってみても、別に重たくない、とそっけない。

それはそれでとんでもなくありがたいことなので黙って甘えている。

九歳になる次女も、負担にならない程度の荷物を持ってくれる。

七歳の三女は、三十分以上歩く、そのことだけに必死で、荷物まで気持ちが回らない。

わたしは「ただ歩いてくれるだけでいい」と思っていたのだが、
長男と次女は、三女を激しく責めるのだった。

みんなで仕事を分担しているのに、ひとりだけ手ぶらだんて、なんてわがままなの、
というわけらしい。

黙って聞いていたのだが、それがあまりにも激いのでつい介入してしまった。

・カゼ(長男)、あんたが七歳のときにはね、ママ、荷物を持ってなんて頼んだこといっぺんもなかったよ(ほんとうはよく覚えてない)。
・ユイ(次女)、ソラはね、七歳なんだよ。ユイだって七歳のときは荷物なんて持ってなかったよ(これもよく覚えてない)。


三女を責めるさまがあまりにも激しいのでわたしもつい大声になる。
だんだんと、ふたりとも何も言わなくなった。

ソラ(三女)はわがまま、とは、この夏、家族の誰もが、彼女に向かっていったことばだ。

確かに出したものは出しっぱなし、食べたものは食べっぱなし、なんでもかんでも集めてはごみのようになっている。
わたしもこれはどうにかならないかと腹立たしいのは事実だ。

こころのどこかで、わたしも末っ子でわがままな分、ソラがそうなのは仕方がないのじゃないか、とあきらめているところもある。

はた、と思い当たった。

わたしたちの毎日のことばが、ソラを、「ほんとうの」わがままにしているのじゃないのかなと。

わたしたちは自分の欠点を、誰よりも知っているものじゃないだろうか。
わかっていることを周りから何度も何度も指摘されたとして、それがどうプラスに動くのだろう。

人の欠点には目をつぶる。
いいところだけを見る。

わたしだって、そうやって生かしてもらっているのだもの。
子どもたちにそれを当てはめていけないわけがない。

ひとつだけはいいところのある人になればそれでいい。
……わたしのいいところひとつ?……すぐには出てこないけどあるよあるよひとつくらい。

見えないこころに、そう書いてみた。
もうそろそろ、夏もおしまい。
























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by kyotachan | 2011-08-29 00:06 | 六 人 家 族 | Comments(5)

taille タイィユ/ 身長







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ニースの海へ歩く途中、三女が問う。

・ウミ(長女)って、もうママの身長、ぬいた?
・うん、ぬいたよ。少し前に。
・ほんとに?
・ソラ(三女)だって、十三歳になれば、ママの身長、追い抜くよきっと。
・そうだよね。だって、四十歳過ぎたら、身長って少しづつ縮むもんね。

するどい真実に小さく傷つく母。
わたしはもう、縮みはじめているんだろうか。































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by kyotachan | 2011-08-27 20:12 | 六 人 家 族 | Comments(0)

balançoire バロンソワー?









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ぐぅわ~ん!

















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ぎゃぃ~ん!































balançoire バロンソワー、は普通はブランコのこと。
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この遊具の名まえは何?日本語、フランス語、共にわからない!



by kyotachan | 2011-08-24 18:51 | 六 人 家 族 | Comments(2)

macaroni マカロニ






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袋に入ったマカロニをお鍋に投入中、
どういうわけかマカロニがうまく入らず
お鍋の横にこぼれてしまった。

タイミングよく長男が台所に現れて、横でにやついている。
母親が熱湯を前にあたふたしてるっつーのに動かない。

・こういう時は手伝ってもいいと思うが。

それでもにやつくだけ。

やっとからだを動かしたから、ああそりゃああたふたしている母親を前ににやつくだけで終わるわけないよね。
こぼれたマカロニをあわてて拾い集めてくれる長男をどこかで期待しつつ目をそちらにやると、依然として動かず。
おまけに、今もまだにやけていやがる!
軽いショック状態におちいってしまい、長男の顔をのぞきこむ。

・だってボク、手、汚れてるから。

…………。

































新学期の教材を調達すべく、本屋さんへ。手提げ袋の中には水のペットボトル二本。
リュックサックでなく手提げにしたのは帰りにちょいと買い物したかったから。それなのに暑さで断念。買い物の気もうせるこのあぢざ。
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重たい荷物はぐちをいわず持ってくれるんですよ。ええええ。そりゃあもう、やさしくて思いやりのある長男ですもん。
マカロニの件は、むっとしたものの、でも「台所の手伝いの前は手洗い」を忘れてない、つーことなのかなと。ん?



by kyotachan | 2011-08-24 00:56 | 六 人 家 族 | Comments(8)

chapeau シャポー/ 帽子






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な…っ なんでそんな帽子かぶるの…っ?!
と家族には大・大・大不評のわたしの帽子。

UV カット 98 % で涼しいんだも~ん。

でも三女がかぶるとめちゃくちゃかわいい。
なによ。結局、そういうことかい!
かわいくないのは帽子じゃなくてこのわ(以下省略)。


































ニースの太陽はニッポンザルには過酷すぎ。帽子なしではどこへも行けぬ。
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なにをかぶっても「もちっとましなのないの?」といわれちゃう。巨頭を隠す帽子には限りがあるのさ。くすん。



by kyotachan | 2011-08-22 18:58 | 六 人 家 族 | Comments(7)

pigeon ピジョン/ はと







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公園に設置されている噴水(jet d'eau )。
なんだなんだ、楽しそうだなあ。

























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T シャツ、ショートパンツ、ダブルではとの襲撃を受けた次女。





























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by kyotachan | 2011-08-19 18:13 | 六 人 家 族 | Comments(3)

aux secours ! オスクー/ 助けて!




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高村薫著『照柿』を読み終わるころ(もちろん読むのはもう三回目か四回目)、
次は『マークスの山』だなと決めた。

『照柿』のラストってどんなんだんったっけなあ。
覚えてないわ。ほんまにわたしって。

そう思いながら、本棚で『マークスの山』を探した。
まだ『照柿』は読み終わってないのに、気持ちはもうマークスに飛んでいる。

ラストはマークスが山の中で凍ってしまっているんだった。
確かこれはまだ一度しか読んでいないはずなのに、
ラストシーンが鮮やかに思い出されて、そしてそこへたどり着くまでの時間にすでにわくわくしてしまう。

今読んでいる本のラストはあやふやだっつーのに。

ひとつの本からもうひとつの本へ移るときの、
移送のヨロコビを胸に秘めつつ、本棚に向かう。

ない。

あれえ?

おかしいな。

本棚の、文庫本の並んでいる、二つの棚を、丹念に丹念に探す。

やっぱり、ない。

探し物は探している間は出てこない。
マーフィーの法則をつぶやき、翌日に持ち越す。

そうこうするうちに『照柿』は終わってしまって気はあせる。

この本のラストも、すてきなのだった。
ちくしょう。
いい話を書きやがって。

雄一郎ー!達夫ー!美保子ー!
何度読んでも読むたびに好きになる人たち。
大好きな高村薫に思わず嫉妬するサル。

絶対に一度、読んだ本なのだから本棚にあるに決まっている。
まったく整理整頓されていない文庫本を、右に左にやりながら探しまくる。
手元に読む本があるかないかではこちらの精神状態は大きく変わってくるから正に真剣勝負だ。

そうしながら日が変わっても、あいも変わらず同じ棚を探している自分にびっくりする。

昨日あれだけ丹念に見たのだから、ここにはないでしょうに。
そうつっこみながらも、だって、文庫本の置き場所なんてここくらいしかない。

まさか、この本に限って、どこか、別の場所にしまいこんだか。
あるいはかばんの中に入れたままになっているか。

しかし、上下巻だったはず。
その二冊ともないとはこれいかに。

ふと思いついて、友人に電話。

・ねえ、わたし、『マークスの山』、なんて貸してないよねえ?
・あら!借りてるものなんて、ひとつもないわよ。お貸ししてるものはあるけど。
・……『罪と罰』、だったっけ?
・そうよお。遅滞料金、かさんでるわよお。

『照柿』が、現代の『罪と罰』、という本の帯の文句を思い出しながら、
現代文にはのめりこめても古典の翻訳ものにはとんとお手上げな自分を情けなく思う。

『罪と罰』を、いまだに読めないのだった。
あの、カタカナの名まえが並ぶのを見ただけで頭痛がしてくるのは、わたしがニッポンサルだからだきっと。

本の貸し借りをするのは彼女くらいのものだし、
さて。どこへやったか。

逡巡しているうちに、はた、と行き当たった。

違うよ。

『マークスの山』は、別の友人に借りて読んだんだった。
そして、その本はすでに、その友人に返してしまっているんだった。
去年、日本に永久帰国した、あの友人に。

という真実に行き着くまでに二日かかっとるやないけ。
まじめに本棚探し回ったわたしが妙に悲しい。

ぼけ。まじできとるでこれ。

てか、『マークスの山』!(((号泣





























今日のビーチへ来たのは長男と次女のふたりだけ。
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長女はレディ。三女は派手に転んだひざの傷が癒えず。四人いても、二人抜けたらたった二人なのねえ。なんてね。



by kyotachan | 2011-08-18 04:13 | 喜 怒 哀 楽 | Comments(6)

bague バーグ/ 指輪







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大好きな歌手(当時は歌手だったと思う)が
婚約記者会見をしたとき、
左手をぐーにして突き出したのが、妙にかわいかった。

残念ながら、数年後に離婚されたようだ。

思いがけなくそのまた数年後、離婚した夫と、映画に出演された。

へえ。こんなこともあるのねえ。
これって、復縁につながったりして。

三女が突き出した指輪を前にこんなことを一瞬にして思ってしまった。
わたしもいつの間にか、茶の間のおばはんになってしもうとるなあ。

































きょんきょん、ふぁんですもん。かあいーじゃん?なにげにおないどしくらいだったかと。
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ながせくんのことはよーしらんけどね。でもいい役者さんなのでは?さくらん、とかよかった。ねえ?



by kyotachan | 2011-08-17 02:22 | 喜 怒 哀 楽 | Comments(0)

fille aîneé フィーユエネ/ 長女







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暑さが戻り連日ビーチ。
ニースのビーチはコンドルよー。















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それでもビーチを見たとたん走りだす。

そうよねえ。
海はやっぱ、うれしいもんねえ。
お母ちゃんの血、ひいとるねえ。




















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やたらお腹がすくビーチ。

とけないチョコに、カットしたメロン、オレンジ、りんご、レモン。
ポテトチップッスも欠かせませんて。
なーんにもない時は塩おにぎり握るまででさ。



















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今日は長女も一緒。

・ニースは波が高いからやだ。わたしは行かないよ。
・オッケーよ。ぜんっぜん、問題なしよ。

・ベッド、片付けといてよ。悪いけど。
・お鍋、さっき火いれたばかりだから、時計の針が四十分になったら止めてくれる?悪いけど。
・あ、もしさ、パパから電話入ったら、ネグレスコの前あたりにいるって言ってくれる?悪いけど。仕事、はやく終わったら、よってくれるかもしれないし。


平気な顔しているくせに、やっぱりひとり家に残していくのはちょっと心配、という気持ちがある。
ひとり、ウチに閉じこもってるより、一緒に来ればいいのに、という思いもある。
そんなことをすべて飲み込みやたら「悪いけど」を連発し、家の中の用事を頼みまくる青い母。
どっちでもいいよほんとにそんなこと、と思いながら、長女が一緒に来ることを切に願っていた。

四人の支度が終わって、まさにでかけー!という時。

・ママ、わたし、行くことにしたわ。五分、待ってくれる?




















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長女の今日の爪は黄色ベースに先っぽがグレー(今や日替わり)。

あと五年もしたら、飛び立つだろう長女。
今は、どんだけ家族と同じ空間を過ごさせるか。
母は知恵をしぼってがんばっちゃうもんね。

えーなんでー一緒に行こうよーねーねー行こうよー

というせりふは避ける。

とりあえず、親の言うことに逆らう。
ティーン時代はそういう時代だもの。
わたしだってそうだったのだから。

あ、一緒に来ない?もーぜーんぜん、平気ー!
ひとりの時間を楽しんでねー!

そう言いつつ、長女が来ることを必死で念じる。

こんなこともあと数年。

長女が、長女自身の人生を生きていくまで、もう少しの時間を存分に楽しむことにしよう。






































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by kyotachan | 2011-08-14 05:36 | 六 人 家 族 | Comments(5)

南仏・ニース在住。フランス人夫・一男三女の六人家族