フランスにもある駐禁切符。
駐車していたところに戻ってこのチケットを発見してしまったときのあのイヤーな感じ。
ち!警察はほかにやることないのかよー!と毒づくことにもなる。
まあ、毒づいても罰金の事実がきえることはないのだけど。
車庫証明が必要な日本とは違ってフランスにはそんなものはないから
車庫など持たなくても車を持つことはできる。
ニースなんて車庫を持っている人のほうが珍しいくらいで
誰も車庫を確保することなく車を確保してしまう。
つまりみなさん、路駐組。
ここいらの住宅街はもう、そりゃあスペース、と呼べるところにはすべて車がとまっている。
もうさあ、車はよくない?と言いたくもなるほどの車の数。
ウチも一台七人乗りがあるけどね。ええええ。
バス通りくらいの通りには片側、あるいは両側に駐車スペースがとってある。
地面に「payant ペイヨン/ 有料」とある。
きょろきょろ見渡すと緑色の券売機があるからそこでチケットを購入。
じゃあさ、明日まで停めたいから十二時間分買っとこう、と思ってもそうはさせてくれない。
場所によるみたいだけどこの券売機、一時間とか二時間とか、そのくらいの短い時間分しか買えない。
つまりそれ以上ここに車を置いておきたいならまた出直してきて切符を買いなおせよ、と言っているのである。
ああ腹立つ。
地元住民向けにカードが発行されていて、これがあるとちょっと安い。
一日中置いてもおける。
それでも駐車スペースを探して車を止め、券売機まで行ってチケットを購入、
そしてふたたび車まで戻ってフロントガラスのところへチケットを置く、
というのはかったるいといえばものすごくかったるいことではある。
ということでついついチケットなしに駐車をしてしまう。
おまわりさん、今日は来ないに違いないし。
という甘い考えが起きるのもこの駐禁チケットがいつも公平に切られるものではないからなんである。
ああ腹立つ。
駐禁切符、フランス語では une amende ユナモンド。
ユナモンドといえばアーモンドのこともユナモンドという。こちらは une amande 。
une amende と une amande、スペルは違うが発音はまったく同じ。
実はむかーしから、なーんだか駐禁切符の話をするとき、それがアーモンド、と言っているように聞こえてはいたのだ。
なんだかおかしいなあ、ええ、そうそうなのー?でもさあ、まさか!
とその度に頭を???でいっぱいにしながら、きちんと調べてみないところがわたしのすごいところ。
数年間、疑問を疑問のまま、ずっと抱え込んで生きてきてしまった。
最近、そのふたつのことばがまーったく同じ発音をする、ということを聞きおよんで、いやあ、もうなんだか愉快で楽しくて。
だってさあ、駐禁切符切るかわりに、アーモンド置いていってくれるおまわりさんがいたら、これ粋じゃない?
てことを家族に話したら、かーなーりー、空気が冷えました。
えーなんでかなー、めちゃくちゃすてきだと思うんだけど。
車に戻ったら駐禁切符じゃなくてアーモンドが置いていあって、うわー、おまわりさん、ナイスー!とかって。
……、ないなやっぱり。スケッチ(小コント)でぜひ使ってほしいネタでございます。