健一、という名前で登場する本名は圭一くん、に出会ったことはわたしの人生では大きな財産になっている。
彼と出会っていなかったらわたしのゲイの人たちにたいする偏見は強かっただろうなとも思う。
そしてブログ仲間の
文太さんとの出会い(会ったことはないけど)。
夫(といってしまっていいのだろうか)がフランス人、という共通点もあって勝手に親しみを持ち続けている。
そして去年の夏に
トレッツでマリさんという女性にあった。
わたしよりずいぶん若い日本人女性でパリでフォトグラファーをされているらしい。
彼女はトランスジェンダー。中身は男の子。
この方がもうこれ以上はシンプルにはなれないなというくらいシンプルな方で
「あの、えーと、前に会ったことありましたっけ」
とお互いに言ってしまうくらい、一瞬で意気投合してしまった。
LGBT、ということばが便利に横行していて、それはそんな人たちの存在が認められてきたこと
なーんて言い方をされているけど
でもほんとうにその人たちの存在が認められるなら
そんなことばでくくる必要だってない、のがほんとうなのだろうなとも思う。
わたしたちは車の中にいた。
風をコレージュに迎えに行った帰りだった。
後に妹たちが乗っていたのか、わたしたちふたりだけだったのか、覚えていない。
「わたしは風が好きになるのが女の子でも男の子でも一向にかまわないよ。
わたしにとって大事なのは風がしあわせでいることだからね」。
どうしてそんな話をしたのかわからない。
風はそれを聞いてただ笑っていた。
話は急展開。ついてきているかな。あは。