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cauchemar コッシュマー/ 悪夢








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毎朝、子どもたちを七時十分前くらいに起こす。

今朝は長男が、それより五分くらい前に自分で起きてきた。
ものすごく珍しい。
表情も寝起きのそれとは違ってむしろすっきりとしている。

「オハヨーカゼクーン、ゲンキ?」
「ンーゲンキー」

「(今日は早くに目が覚めたんだね)」
「(もう一時間前くらいから起きてた)」
「(たまご、食べる?)」
「(食べる)」
「(ベーコンと一緒に?)」
「(うん、ありがとう)」

*注: カタカナが日本語、(  ) 内がフランス語









ベーコンがかりかりのなるのを待ちながら、長男に聞いてみる。
わたし自身がヘンな夢を見た日だったからもしかして、なんて思ったのだった。

「(一時間も前から目が覚めてた、て、もしかして悪夢でも見た?」
「(……うん、見た)」
「(あ、へえ。どんなの)」
「(パパと一緒に、ドイツのアパートに行くんだけど)」

長男はコレージュに入った年からドイツ語を専攻していて去年はベルリンでホームステイを経験した。

「(そこで、女の強盗がナイフを持って待っててさ)」
「(ほう)」
「(パパはどこかに行っちゃうの)」
「(あ、パパに見捨てられたんだ)」
「(そうそう。でね、真っ暗な台所に行くんだけど、そこでボク、そのドイツ人の女の人に殺されちゃうの)」
「(えーっ。でもさ、それ、ほんとうかもよ。パパ、風のこと見捨てるのかも)」
「(……ママだって同じでしょう。ボクのこと、見捨てるでしょう?」
「(まさか!わたしが風を見捨てるわけないじゃん!)」
「(ちっ。ったくよくゆーよ!)」
「(キミはまだほんとうのわたしをわかってないからそんなことを言うんだよ……)」









この夢のおもしろいところは
「パパ」が「ママ」だったらものすごーく現実味あふれる夢だということ。

ウチでは「パパ」が長男を見捨てる、のはありえないから。
夫は常に「三人姉妹に囲まれたかわいそうな長男」を特別扱いしているから。

わたしの見た夢同様、夢、てたいてい現実と逆なことが多いような。
夢判断、とかされると、ちょっとこわいけれど。

しかしなー、世の中の十四歳男子がこんなにかわいいとは想像もしていなかった。






























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Commented by greenlove at 2014-12-07 18:37 x
私はほとんど夢を見ない、というより目覚めたとたんに忘れてると思うのですが。
長男さん会話の一言一言までよく覚えてましたね。夢の中でもショッキングだったのかな。
夫と長男は奇想天外な夢をよく見てその一部始終を妻(私や嫁)に聞かせるのですが『夢でしょ』と
軽くあしらってしまいます。長男さんの夢の話に真剣に応対している姿に大変感動かつ反省しました。
今後は三国志のような話にも真剣に耳を傾けることにしよう!
Commented by kyotachan at 2014-12-08 01:06
greenlove さん、わたしも夢をめったに見ません。だから見るとうれしくて。午前中の終わりには不思議なくらいにすっかり忘れてしまうので覚えているうちにメモをするようにしています。わたしが見るのってたいてい「???」な夢ばかり。長男は父親に「見捨てられた」ことが相当ショックみたいでした。家族がそろったときにあらためて「ほら、どんな夢見たんだって?」と披露させてみんなで大爆笑。greenlove さんのご主人とご子息さんの夢、なんだかたのしそう~。三国志みたいな夢、て、壮大じゃないですか!わたしは聞いてみたいです。
by kyotachan | 2014-12-06 05:55 | ゆ め ? | Comments(2)

南仏・ニース在住。フランス人夫・一男三女の六人家族