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parcours パルクール/ 通る道







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包丁やはさみにはまる時期と同じくらい
「水」にはまる時期もある





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長女が生まれた二年後に長男が誕生した

自宅出産で
長女と夫に見守られて生まれてきて
わたしにとっては二人目で

そりゃあもうなんつーかしみじみ赤ちゃんのかわいらしさをかみしめた

ひとり目のときは何がなんだかわけがわからず
「泣く」「出す」「おっぱい」を繰り返す生きものに
あたふたするだけだったけれど

なんたってふたり目だもの

何が違うかってやっぱりわたしの構えがなにより違っていたのだった

ところがベテランママになったかのような余裕をかましていたのはせいぜい三ヶ月くらいまで

その後はもう

うっぞ~!っも~!なによこれ~!男の子ってなんでこうなのよ~!

ということの日々の連続に突入

まず長女には全くなかった「夜泣き」

観葉植物の鉢植えの土を「手づかみ」「食べる」「部屋にばらまく」

そりゃあもうなんつーか絵にかいたようないたずらを次々にやらかしてくれたんだけれど
その中でもダントツに衝撃的だったことは長男がまだハイハイしている時期だから一才にならないころ



便器にたまっている水で顔を洗っていたこと



長女が幼稚園に行っている時間で
いつになく家の中が静かなのだった



ん?

あれ?

ほよよ?

この静かさはどうした?

ありえない静かさに長男を探すと



ぎゃーーー、、、っ!!!



ハイハイして便器につかまり立ちした長男が!

便器の水で!

自分の顔を洗っとるやないかい!




その衝撃映像にベテランママのつもり・実は若造ママのままだったわたしの頭の中は真っ白
それまでたたいたことのなかった長男の手を

「いけません!」

と言いながらたたいた何度も

泣く長男

水道水で顔をじゃーじゃー洗い流し

「お顔はここで洗うの!ここで!だけ!」

ときつく言い放った

こんだけたたきゃーおめーにもわかったろーな!
肩をいからせたにーちゃんになった気分だったわたし

三分ほどたっただろうか

さっきと同じまたありえない静寂が訪れていた



え!
まさか!
うそ!



今度はトイレに直行すると


ぎゃぎゃぎゃぎゃ、ぎゃーーーー、、、っっっ

これまた長男がさっきと同じように便器の水で

お顔を!

顔を!



今度は「あれだけたたいたのにわかってなかった」というショックも加わっている



その頃わたしは長女が通う幼稚園の先生になんでもかんでも
それこそ今から思うと「ほんのささいなこと」までも相談していて

このことも早速聞いてみた
にこやかに話を聞き終えた先生は一言



まあー!お顔を洗っていましたかー!
お父さまやお母さまがなさることを自分でもやってみたかったんですねーきっと
お水がちょうどいいところにあったのが目に入ってどうしてもやってみたくなったんでしょう



お水が
ちょうど
いいところに


って、、、でも!
トイレの水で顔を洗うなんてゼッタイにこの子おかしいですよね!


いーえ!
ゼンゼンおかしくないですよ
長男君は

至極

健全に

育っていますよ!



朗らかで確信に満ちた先生のこのことばに目からうろこが落ちた気がした
長男の目には便器にたまった水だって
水道から流れてくる水だって
お風呂場の洗面器の中の水だって


みんな同じ水



親が水で顔を洗っているのを見て
自分もやってみたいと思っていたら
その水がちょうど手の届くところにあったから
自分もやってみただけ



いい子じゃん長男!(と当時はとてもじゃないが思えなかった)




これが誰でも通る「水」の道



長女も一日中ハンカチを洗っていればそれで満足
という時期があった



次女と三女はまさに今お風呂に入ったら最後
声をかけなければ二時間は平気で入っている
お湯が水になってしまっとるやないかい!



こんなことをしちゃう我が子ってちょっとヘンじゃないのかしら
と思うことのほとんどは健全な成長過程にすぎないことは多いもの



現場にいるときはそんな風には思えないことが育児(育自)道の難しいところだな























「洗面器にお水をためて遊ばせてみるといいかも」というママ友がいてそうしてみたんですが
長男は「便器の中の水」がよほど気に入ってしまったらしくしばらくトイレのドアに外から鍵をかけていた我が家です
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わたしも「水」は大好き。いや便器のお水で顔を洗うのはできないけどさ、、、

Commented by sa55z at 2010-03-17 20:12
はー、うちは男二人だからそーぞーしてもらって良いと思いますが、
最近は落ち着いてきたかな。
どこも大変です、小さなうちは。
Commented by kyotachan at 2010-03-17 20:35
sa さん、わたしにはちょい年の離れた年子の兄がふたりおりまして彼らが小さいときはふたりつるんでそれこそあらゆる悪事を働いていたらしいです。戸棚の中のお皿を一枚一枚割っていたと聞いたこともあります。朝からお弁当を作って夕方まで外にいたことも少なくなかったと母が言っていました。そして最後には「たいていのことはしてもいいが泥棒と人殺しだけはやめておくれ」と諭したのだとか
Commented by kotokoto at 2010-03-18 12:50 x
ブログ3周年おめでとうございます!!!
もうブログはkyotachanのライフワークの中に入っているのでは?

長男君の事。読んでいて、わが次女の事かと思いましたよ。
次女も無類の水好きだと思われます。(現在5歳)
2歳位の時でしょうか?トイレの便器のお水で手をジャブジャブと
嬉しそうに洗っていたのは。。。。
お風呂の浴槽の水も何度も飲んではダメだよ。と
注意しても、口をつけて飲むのをやめませんでした。。。
お風呂の床のお水にも口をつけて飲んでいた事も
ありました・・・・
今もお風呂に入ったら私が怒るまで出てきません。。。。

長男君は今はもう落ちついたのですか?
でも、やっぱり水好きですか?
Commented by kyotachan at 2010-03-18 21:14
☆kotokoto さま

ありがとうございます。ライフワーク、、、それほどのブログに発展してくれたらうれしいですが笑
わはははー!子どもは必ず通るみたいですねーとにもかくにも「お水」さえあればいいという時期、、、それが夏だったらバスタブに浅くお水を張っておもちゃを入れてわたしはそばで読書、、、てなことも簡単にできますが冬場だとちょっと不便ですよね
長男はさすがに今では「便器の水は汚いもの」と認識していると思います(いや確認はしてないですが汗汗)相変わらず海やプールは大好きで一日中オッケーなたちです
by kyotachan | 2010-03-17 19:16 | 六 人 家 族 | Comments(4)

南仏・ニース在住。フランス人元夫の間に一男三女。

by kyotachan
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