2009年 11月 22日
18 ans ディズユィットン/ 十八才
わたしは十八才だった
高校を三月に卒業して四月からは予備校に通い始めた
生まれてはじめて親元を離れて予備校の女子寮に入った
「一年後には希望大学に合格する」
という共通の目標をもった仲間たちとの生活は
それなりに楽しくて毎日が充実さえしていたと思う
なによりも第一に重きを置くことは「受験のための勉強」だ
試験に必要だと思われる情報を頭に叩き込むだけ叩き込み
試験問題に対する「テクニックのようなもの」を身につけること
好むと好まざるにかかわらずわたしたちがこなすべきことはそれだけだったということもできる
高校生の時のように規則・罰則にしばられるわけではない
大学生のように自由を謳歌できるわけではもっとない
ただただ数ヵ月後の「目標」に向かって
そのためだけに時間を費やしていると言ってもいいだろう
もしかしたらそれを無駄な時間だと思う人もいるかもしれない
幸いその時間はわたしの人生の中では最も貴重でかけがえのないものとなった
もし浪人せずにストレートで大学に入っていたらわたしの人生は今とは全く違ったものになっていたと思う
そしてそうでなくてよかったとこころの底からそう思う
わたしにとっての予備校時代はそれほどまでに重要な一年だった
わたしの一番の苦手科目は古典で
現役時代からずっとどうしても満足のいく点数が取れなかった
それはわたしが古典を「日本語」だと勘違いしているところに原因があって
古典は日本語とは全くちがう「別の言語」だと理解した頃から徐々に点数も取れていった
言語の習得の基本はひとつひとつの単語の意味を暗記すること
文章の仕組みをしっかりと理解すること
古典にもこの方法を適用すればいいだけのことだった
頑張った分だけそれは数字として如実に現れた
そして怠けた分もそれはそれはわかりやすく形になって現れた
どれだけ数ヶ月先の目標を忘れずにいられるか受験生の要諦はそこにあると思う
受験生の目標は大学へ合格することでそのためにはそれ用のスキルを磨き続けなくてはならない
期間が限定されているからこそそんなことにも夢中になれるのだと思う
夏休み
と言ってももちろん予備校生たちには夏休みはなく
「この夏をどう過ごすかが来年の勝敗を決める」
というようなスローガン的文句を盛んに吹き込まれた時期だった
夏休みになると現役の高校生たちがわんさか予備校に通ってきた
用事があって窓口に行くと「ああグリーンコース(高校生のコースをこう呼んでいた)の方ですね」
と言われちょっとしたいや正確にいうとかなりのショックを受けた
寮にもどってから「ねえねえわたしって高校生に見える?」と仲間たちにたずねると
「見える見える」と口々に言われてさらにショックだった
わたしは小学生のころ兄の友人に「ませとんねーおまえの妹」と言われて以来
自分は「大人びている」と信じていてついにそれを疑ったことはなかった
いつの間にかわたしは年齢よりも若く見られるようになっていたらしい
仲良しグループ数人で寮を抜け出してディスコへ行ったのもこの頃だ
「この夏をどう過ごすか・・・」
というスローガンはちゃんと頭にあったはずだけれどそれでも寮を抜け出さずにはいられないのが夏という季節なのだろう
当時のディスコは入り口で千円とか二千円を払ってしまえば
中では飲み放題食べ放題だった
とりあえず入り口で払った分は取り返しておかなくてはならない
十種類以上並んだカクテルをはしからひとつずつ試してみた
どれもこれも甘いお酒でいくらでも飲めた
と思ったのもつかの間
最後まで行きつく前に具合が悪くなり
その日泊まった友人宅(誰だったんだろう?どうしても思い出せない)で吐いた
居酒屋へ行って地元の大学生にナンパされたりもした
楽しかったけれど楽しいことは夏でおしまい
秋になったら寮を抜け出すこともしなくなった
映画館で古い映画を見るのは楽しみだった
モスバーガーとおいしいカレーやさんに行くのも楽しかった
小さい世界だったけれど
わたしにはその世界がすべてでその中で充分に満ち足りていた
月がふたつある世界に入り込むことはなかった
残念?
いやむしろ幸運だった
二十五年過ぎた今でもわたしにつきあってくれる友人に出会えただけでもわたしには充分幸運な年だった
思いがけず話題の本を友人に借りることができたので感想を、、と思いましたが感想らしきものは何も書けず、、、
パタンと本を閉じてしまうと何も残らない気がするのはわたしだけでしょうか
それでも返却する前にもういっぺん読んでおこうかなと思わせられるということはやはりすごい本なのでしょう
あなたはもう読みましたか?
春樹ちゃん、面白くなかったの?
僕はまだ読んでいないんだよね。
早くそのチャンスが来るといいな。
こういう悩みって、在外日本人ならではだよね。
あ、でも、シドニーとかメルボルンに住んでいたら日本の本なんて簡単に手に入るんだろうけど、なんせ田舎暮らしなもので。
この本、こないだ日本に帰ったとき店頭に平積みしてあって
ベストセラーってなってたから読まなかった。(笑
ところでその予備校もしかして博多? ディスコがうんぬん..の
所で何となく思った。 ホントホント、あの頃の友達は一生物だ
ね。ってワタシ以外みんな男で、今は1人を除いてみんな妻子あり
だから、みんなで会うと奥さんがいる前で『ちんこうんこ話』が
出来ないのが悩みです(笑
田舎のしがない専門学校を卒業した私にとって、予備校生でも経済的にも能力においても大学を目指せる人達がうらやましかったですよ。そんでもって女子大学生といったら眩しい存在でしたね。
> いつの間にかわたしは年齢よりも若く見られるようになっていたらしい
うふふ。私は、いつの間にか、私は大柄ではなくなっていたらしい・・・です(笑)。そう、自分では気づかないんですよね〜。
読みましたよ〜。在外日本人の代表のように、飢えた日本語をむさぼるように読みました。特に好きではないけど、なるほど〜、興味をそそるようにうまく書いてるな〜(←偉そう)と思いましたが、私も本を閉じたらそれで忘れちゃいそうな感じかな。来春、続編が出るらしいので、その前に、もう一度読み返さないとと思ってます。
一部にしかピントを合わせない不思議な写真に?!勉強させてください(礼&笑い)
あ、、、まじ~?えへへお先に読んでしまったわ~!変な感じ
だってさだってさハルキさんのってグデ子さんから借りて読むのが「決まり」みたいになってたからさ働き出してから新刊が出ても「その内まわってくるだろう」て手を出さなかったんよー、、、ついに回ってこなかったけど、、、だからずいぶん久しぶりだった、、、図書館で借りて読んでみてー
らしいですねー「わたしはアマゾンへの予約が殺到」ということしか知りませんでしたが、、、本がどうのというより売り方が気に入らぬということですよね?かっちょえー!
正直に言えばわたしはこの数日間のめり込むようにして読みましたあらすじを明かすことになるのでくわしくは言いたくないですがふたつのまったく別の話がじょじょに絡んでいく設定はとてもすてきでしたし「物語」としてはとてもいいなあとも思いますただどうしても不快感が残るのも否めないんですよね「物語性」のためにはいたしかたなかったのかもしれないけれどどうしてもそれを肯定するような書き方をしてほしくなかったことがあるのです
かぎさんの感想ぜひ聞いてみたいですどんなことばでばっさりと切り落とすのか楽しみ
マナブさんも浪人時代を過ごされたんですか?年齢的なこともあるのかなーわたしは本当に真の田舎っぺだったのでこの一年のクッションがあって助かったなあとよく思いました博多というすてきな街に一年間住めたこともラッキーでしたなんたって暴力団の街ですからねー昼真っから拳銃の打ち合いが始まるなんてしょっちゅうで弾をよけながら登校してたんですよああいい思い出だなあ(もちろんウソです)
面白くないなんてひとことも言ってないじゃないですかー!面白いか面白くないかだと確実に面白かったですぬぐえない不快感が残ってそれがとっても残念ですが、、、上下ではなく12とあるのは続きがあるから、、、と聞きました続きでこの不快感をぬぐってくれたらこの小説かなり好きだと思います
>>>>>この本、こないだ日本に帰ったとき店頭に平積みしてあってベストセラーってなってたから読まなかった。(笑
フツーはそうなってたら読むんだってばー!っもーかぎさんといいキミといいなんてあまのじゃく精神をもっているんだろうか、、、、
>>>>>『ちんこうんこ話』
ちょちょちょちょちょちょっとー!あーたいまだにその手の話で盛り上がれるの~っ???いらっしゃいいらっしゃいニースにナイスなさぼてん園があってねーそこはもうその手の話をするのにぴーったりなのよー!
>>>>>ところでその予備校もしかして博多?
天神の河合塾だったのさー、、、寮が室見にあって毎日地下鉄で通っていたんだよコアの前通って、、、誘惑がいっぱいだったなーそんな誘惑にいつも負けそうになってなーそして時々負けちゃってたなーもしまたあの場所に戻ったらわたし間違いなく泣くな
>>>>>Kyotachanさんの小説は、PCの電源を落としてもいつまでも心に残ってるんです。
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あ、、、すみませんすみません急に耳がとおくなっちゃったみたいで何べんも大声で同じこと言わせてしまって、、、いやあの心臓が高鳴るくらいにうれしいです今ちょっとくじけそうなんですけどでもこのことばを励みに頑張りますどうもありがとう!
文学ですから好きなものだけをチョイスすればいいんですよ大学の教授がそう言っていました嫌いな文学をわざわざ読むことはないってわたしは山〇詠美さんがだめです
>>>>>来春、続編が出るらしい
あ!そうなんですね~!来春っつったらもうすぐじゃないですかー!いやあ続編が今回のようにうまく借りられたらいいんですが、、、やっぱりわたしも数日間のめり込むようにして読んでしまいました、、、「物語」として中に挿入された物語も楽しめるしほんとうに完成度の高い作品だと思います世界のハルキですものねー
ああいましたいましたー!小学生の時は飛びぬけるほどでかかった友人が高校生の頃いきなり小柄になってたやつが、、、
Kashin さん!ようこそー!コメントうれしいです!
>>>>>一部にしかピントを合わせない不思議な写真
ののの、、、のっけからそんないやみを言わなくったって、、、っもー!かわいい顔してやですよー!
そうだねハルキさんって別の世界に連れて行ってくれる人なんだよね、、、「物語」を作る人としてすばらしい才能があるんだと思うそしてその物語の中にはちゃんと「常識ある一般人」を登場させて「もしかしてこんなこともあるかも知れない」て思わせられる、、、続編が出るらしいけどわたしもやっぱり読みたいなと思います
わたしが最初に読んだのも「ノルウェイの森」だったと思う内容はもちろん覚えてないけどなんていうかはじめて感じる感動みたいなものは覚えてるまた読みたいなー
相方が、これで続編がでなかったら俺は怒る
と言っていました。
それよりkyotachanさんが18のときに人生の大切な友達を得たことの方が私はあたたかかったです。
スキンの感想を初めて述べてもらえたのがkyotachanさんでしたとても嬉しかったです。ありがとうー(o´-ω-)o) 初3列ちょとドキドキだった
私は地元の短大に進学して、一歳年上の五年生の彼が出来て・・・
今思えば、地元で過ごしてきた中での充実した時代でした。
就職で都会に行ってしまった彼とは二度と会う事もなく・・・
って思っていたら・・・29年ぶりに再会しました!
本を読むのは大好き、だったんですけどね。
老眼のため最近は苦痛になってきた(涙)
う、、、、うっぞおおおおおおおおーーーーーーっっっ!!!
そそそそんなことしちゃだめだよお、、、、っもーゆのみちゃんったら、、、お返しなーんもできんから、、、
続編、、、来春出るというコメントいただきました、、、きちっと決着してもらわないとこれはマジで怒りますよね
友だち、、、少ない、、っつーか引っ越しても何年ごぶさたでも昨日会ったみたいに再会できるのはこの人だけかもしれないです
三列新鮮でいいよー!お!て思ったもん
佐世保の短大、、、五年生の彼、、、二十九年ぶりの再会、、、ってなんかめちゃくちゃメロドラマ路線いってますけど、、、再会のその結果はどうだったんでしょうか?!
老眼、、、自覚症状はまだないつもりなんですが今近眼でコンタクトレンズが入っていて時々裸眼の方が本は楽に読めるような気がするときがあります、、、老眼入ってきてるってことでしょうか
18才のころのお話。いいですね。そう思える18才がいい。わたしは今頃友達を作り始めています。今からでも遅くないかなと。
息子さんがアメリカに?!そうですかーもっとお若い方かと思っていました失礼しました
わたしも本をもらうのが一番うれしい両親はもう他界しましたが幸い友人が時々本を送ってくれますそれが届くとしばらくはもうほんっとになーにも手につかず夫に嫌がられるんです日本語に浸っている時間がなによりのストレス発散になりますこうしてブログでおしゃべりするのもわたしにとってはとても大切な時間です
友人を作ろうと思う気持ちはわたしもいつも持つようにしています何才になったって「遅い」ことはひとつもない最近やっとそう思えるようになりました