guitare ギター









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三女の通うギター教室。
年に一回、「バーで歌う」という催し。

ギター教室と同じ通りの、いかにも「場末のバー」という風情のバー。
飲み物はカウンターで調達。即金決済。

数年前に制定された法律でいかなる公共機関でも禁煙だから
こんなバーでも「一応は」禁煙で、テラス席は喫煙者でいっぱい。

おそらくは近所ののん兵衛たちのたまり場になっているらしく
ばーさん、じーさん、とお呼びしたくなる人たちが色んな色のアルコールを片手に
孫の年齢にあたるだろう子どもたちの演奏に耳をかたむけてくださる。

参加する生徒は上は推定十八歳、下は十二歳(三女)の合計五人。

フランスだな~と思うのは、登壇する段取りの悪さで、
順番は決まっているものの、ひとりが登壇するたびに
この子ギターはどこだっけ、ピックはどこっだっけ、と探してまわること。
あるいは子どもたちを落ち着かせるための手段なのか。

二番目に登場した三女は楽譜を一度も見ることなく、二曲を弾き、歌った。

お母さん、泣いちゃった。

公明正大に見て、三女がいちばんうまかった。
ほんとうにそうなんだからこれはもうしょうがないって。

バーを出て帰る道、三女が言う。
「あのバー、ヘンな人しかいなかったね」。



















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by kyotachan | 2016-04-28 16:38 | た の し い | Comments(4)









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この季節は気温が急に上がって暑いくらいの陽気なのだけど
まだまだ湿度は低いせいで、日陰に入るとひんやりとする。

照りつく太陽にだまされて早々に夏仕様の服装で出かけると
思いがけず冷たい風が吹いていたりして寒い思いをすることも多い。

街中にはまだまだダウンを着こんでいる人の横で
サマードレスを着た若いマダムがベビーカーを押している。

暑い寒いはそれこそ人それぞれだからそれでいいんだろうけど
一枚の絵の中に冬と夏が混ざっていようで毎年くすりと笑ってしまう。

上手だなーと感心するのが
下にきちんと「見せる」キャミソールを着ていて、
セーターを着込んでいたマダムが、暑さと同時にそれらを脱ぎ捨てるのに出くわすとき。

暑いも寒いもあるこの季節。
こんなときこそ風邪をひいちまうのだよねえ……。





















えっ?ええええ、最近また風邪っぴきなんです……。
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写真は海沿いに立つ旗。赤は遊泳禁止。青は、はて。

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by kyotachan | 2016-04-27 16:32 | 日 常 空 間 | Comments(0)

primtemps プランタン/ 春








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フランスに来たばかりの頃は、春に桜が見れなくてさみしかった。
桜の木らしきものに出くわしては、なんだか胸がじ~ん、としたりして。

そしたら友人に「あれは桜じゃなくてアーモンドの木!」と言われた。
いまだに見分けがつかない、桜とアーモンド。

梨の木、の花は白色だけど、花びらの落ちるさまはまさに桜。
今ではこれも春の訪れの象徴みたいになった。















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新年度が四月にはじまる国、て世界でどのくらいあるんだろう?
わたしは日本しか知らない。

アメリカにあわせて九月を新年度開始にしよう、
という案があった。わたしの小さい頃。

立ち消えになったのは、きっと、
新年度にはやっぱり、桜吹雪の中で迎えたい、
という日本人のこころのせいなのだろうな。



















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by kyotachan | 2016-04-25 04:33 | 日 常 空 間 | Comments(2)

bougie ブジ/ ろうそく









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ちびたろうそくをゴミ箱に入れる母親を見た我が家の長女、
「ようやくママが捨てる決心をしたわ。よかったよかった」。

妙に笑えた。

末っ子が十二歳。

末っ子はずーっと末っ子。
きゃわゆいのはきゃわゆいんだからしょうがない。

このあと、次女は友人の誕生日会へ。
妹のために二時間遅れの参加。
へー!

家族六人がそろう、ということが難しくなってきた。






















最近、こんなところにも書いています。





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by kyotachan | 2016-04-24 21:10 | 六 人 家 族 | Comments(4)








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日曜日の夕方、ひとりでトラムを待っていた。

金髪のショートボブの女の子が犬を連れていて
それがもう、絵に描いたような「忠犬ハチ公」風な犬。

女の子のほうもわたし好みにかわいくて
じろじろ見ちゃいけんぞなもし、と自分をいさめる。

そこへ年のころ五十くらいのマダムが(ってつまりはわたしと同じ年齢くらいってことか)、
「あら~かっわいいわねえ~っ、さわってもいいかしら」
と女の子のほうに寄ってきた。

「大丈夫だと思いますよ。まあ、本人次第だけど。たいていは大丈夫だから」
と言っている。

そこから、ふたりのおしゃべりがはじまったのを聞くともなしに聞く羽目になった。
日曜日の夕方は、トラムの本数が少なくて、けっこう待たされてしまうものなのだ。

犬をひとり残して仕事に出るのは苦痛、だとか、
隣のマダムの犬の世話をしていたんだけど、その犬が死んでしまった、とか、
アパートに戻って犬の顔を見たらどれだけほっとするか、
みたいなことをふたりで共感に共感を重ねる感じで会話が続く。

犬を連れている女の子はことばにアクセントがあって、
イタリア人か、ブルガリア人か、フランス人ではないみたい。

「このワンちゃん、名前はなんていうの?」
マダムが尋ねる。

「クマ」。

え!と思ったらすかさずマダムが質問を重ねる。
「犬の種類は何」

「シバイヌ」。

ほー!
柴犬に熊ですか。
なかなかいいセンスしてますなおぬし。

と思った、四月のある日。




















写真は三年前の四月に撮ったいちご。おいしそう!
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いちごが出回ってきましたなあ。

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by kyotachan | 2016-04-18 20:13 | 日 常 空 間 | Comments(6)

printemps プランタン/ 春








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三月最終日曜日に夏時間に突入。
時計の針を一時間早めるから、当然、日が長くなる。

すでに夜の八時半くらいまではまだ明るくて
子どもたちのダンス教室のある日なんかはちょっと気が楽。

四月に入ると気温もぐんと上昇して、今日の予報では気温最低十二度、最高十八度、明日は十九度まで上がる。
花粉症もだいぶ落ち着いて、薬を飲まなくても大丈夫。

子どもたちはバカンス・パック(イースター休暇)で二週間お休み。
これが明けたら、ひたすらグラン・バカンス(夏休み)までひた走る。

わたしのは春はこんな風景。






















写真は二年前の四月一日、の長女。三女から貼られた魚。「猟師」、と書いてある。
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ひとつ前の記事で)きょうたのうそつきー!と思われた方。ええええ、お気をつけあそばせ。

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by kyotachan | 2016-04-05 15:38 | 日 常 空 間 | Comments(0)









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わが稚拙ブログにかぎこめ(非公開)でコメントをもらったのは昨年末のこと。

東京にある出版社の方からだった。
彼女は突然のコメントをまず詫び、そして、このブログを写真エッセー集として出版したいと書いていた。

豆鉄砲を食らった鳩になったのはこのわたしである。

なんと。
そんな奇特な方がこの世にいらっしゃるとは夢には見たかもしれないが現実にあるとは思いもよらず。

豆鉄砲を食らった鳩のまま、速攻でメール返信。

できるかどうか、わからないけど、でもやります。
この時点で稚拙、幼稚、はちゃめちゃである。

条件はただひとつ。
自由に書いてもいい、しかし、すべて書き直すこと。

書くのはけして苦にならないし、はいはい喜んで、というところまではよかったのだが
書くのがいくら好きでも「書かなくちゃ」と思うととたんに書けなくなる性分なのを忘れていた。

書かなくちゃ書かなくちゃ、さあ書かなくちゃ、と思えば思うほど、
ああ書けない、さあ書けない、もう書けない、何も書くことがない、の行き詰まりどん詰まりにはまっていく。

ちゃちゃちゃちゃちゃ、と書き進む自分の姿と裏腹に
もうそんな話、なかったことにしちゃおうかなーと憂うつになる自分がいる。










気がつけば、このブログを開設してから丸九年がたっていた。
あらま。わたしのラッキーナンバーじゃないの。

ということで、もしかしてそんな本が出た暁には読んでね。ね。ね。ね。





















四月最初の今日、ニースは雨。朝から暗くて目が覚めないー。
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by kyotachan | 2016-04-01 15:47 | 非 日 常 事 | Comments(16)

南仏・ニース在住。フランス人夫・一男三女の六人家族
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