bento ベントー/ 弁当







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中・校時代はお弁当だった

わたしはわたしからは一言も発する必要はなく
朝起きるとすでに
ハンカチで包まれた弁当が準備されていた

手前の方に「ごはん」がつまっている約束で
わたしはその方を必ず上にしてかばんに入れた

おかずのつゆがごはんにしみないようという
母の心づかいなのだった

教室に入ると朝の朝礼の前か後かに
購買部から一枚の紙が回ってきて
その日のお昼のためのパンを予約することができた

わたしはついに一度も
このパンの予約表に名まえを書くことがなかった

もちろんお昼時に購買部へ行けば
その日の朝の予約ではけた分以外のパンを買うことはできたから
弁当にプラスしてパンも食べる
ということはあったのだが

弁当のいる日に弁当を持っていかない
という日はついに卒業まで一日としてなかった










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高校に入ってから
中学にあった「朝のパン予約表」はなくなったが
やはりわたしはあいも変わらず
弁当のいる日には母の作ってくれた弁当を欠かさず持参した

ある日
わたしだってパンを食べたい日もある
ということに今さらながら気がついたわたしは

そうだお母さんに弁当はいらないから
と言っておけばいいじゃないかということに思い当たった

ばかみたいな話だけれど
それを思いついた時には
なんて妙案なんだろうと
ひとりで笑ってしまったくらいだ

こうして時々
わたし明日パンにするから
といって母の弁当を断るようになった

当時はもう二人の兄たちは
大学生となって家を出てしまっていて
実家に残っている子どもはわたしひとりだけだった

弁当くらい最後まで作ってやろうじゃい

という決意を母がしていたかどうか
今ではもう確かめようがないけれど

明日パンにするから

とわたしが言うとき
母はちいともうれしい顔をしないのが
子ども心にちょっと意外でそして不思議だった

面倒なことをひとつ減らしてあげたんだから
よろこんだっていいのに

わたしの心の中には
そんな風なごうまんさがあった










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わが家の長男はマンガ好きで
あーあーもー
マンガにかける情熱を
もうちょっと他の本にかけてくれるといいんだけど
とぐちが出てしまうくらいなのだけど

好んで読むのはたいてい
日本のマンガが多い

そこで覚えた bento ベントーがいたく気にいったみたいで

ねえねえママ次の遠足の時には bento ベントーにしてよね

とお願いされていた

よっしゃ
そんじゃあおいしい弁当を作ってやらにゃいけんね
と東京の友人にわざわざ弁当箱を送ってもらったりもしたのに

去年学校をかわってから
遠足時のお弁当は学校支給のサンドイッチ弁当になってしまい
弁当箱の出番がなかなかなかった

そしてついに(というほどでもないが)
先週の金曜日
久々のテコンドー教室の日に
お弁当を作ってあげることにした

長男だけのはずが次女までもお教室に行ってしまい
ああひとり分のお弁当をちゃんと分け合って食べただろうか
と心配していたのだが

ちゃんとおはしを一本ずつもって
ひとつのお弁当を二人で分けて食べたらしい

もちろん帰宅後もまた夕食を一緒に食べなおし










実はこれには後日談があって
翌日そうだそうだお弁当箱を洗わなくちゃ
と長男のリュックサックから弁当箱を出すとずっしりと重い

むむむ

なぜこんなにも重いのだ?
といぶかしげに開けてみると
上の段に入ったおかずは完食されているのもの
下の段に入ったおにぎりには手がつけられていなかったのだった










、、、、、ガクッ

ニース育ちの子どもには
ちゃんとお弁当箱の構図を説明するべし
これ今回の教訓
























おにぎりはくんくん匂いをかいでみて大丈夫そうだったのでわたしの胃袋へ。
え?ダイエット?ああありましたねそんな話が、、、汗汗
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肉・卵・おにぎり・ノー野菜!これが長男弁当完食の鉄則。

恐れ入ります
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by kyotachan | 2010-09-29 22:55 | 喜 怒 哀 楽 | Comments(12)







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実家に帰るわ

ということを周りの人たちに伝えるとき
わたしはこころのどこかに優越感を抱えていたなと思う

そして友人の誰かが
同じことをわたしに告げるときは逆に
わたしは口にだすほどではない
それでもジェラシーに似た気持ちを
こころのどこかに抱いたんだよなあと

あ、帰るんだ、いいなあ

そんな風に言ってみたこともあったかもしれない










十八の時に予備校の寮に入ってから
三十を過ぎて母が死んでしまうまで

わたしが「実家に帰る」ことを楽しめたのは
このほんの十年とちょっとの間のことだった

いつでも帰る場所があるというのは
実はとんでもないありがたいことだったのだなあ
などと今さらにして思う

帰ってまず楽しみなのが
母の手料理だった

母は「料理は仕方なく」というのが口癖のような人だったけれど
わたしにとっては今も母の料理がいちばんいいなと思う

父親はまだ働きに出ていたから
昼間は母と二人で食卓を囲んだ

午前中にたいてい二人で市場へ出る

いい魚が出ていれば魚を調達し
かつおぶしは乾物屋で、小豆とごまは豆やで、というのが母親流だった

あー腹ん減ってきたね
キョータちゃんなん食べる?
あっつあつのごはんにさ、もやし炒めてどがんね
もやしばさ、じゅっじゅって炒めたらおいしかもんね
お昼近くになると何を食べるかを聞いてくるのだけど
母親の頭の中にはすでにメニューができあがっているのだった
父親のいない食卓はあくまで質素が第一、というのもまた母親流だった

ひげは、、、
よかやろ
せからしかもん
母親の炒め物は必ず中華なべを使った
味付けは「塩・こしょう」の一緒になった瓶とおしょうゆ

あっつあつのごはんにもやし炒め
そして母ご自慢の糠床でつけたキャベツの芯や人参やきゅうりが並んだだけの食卓だったのに
今もこうして思い出すのは一体どうしたことだろう










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最近こちらでももやしをよく見かけるようになった
週末にアジア食材のお店で見つけたもやしは
五百グラム入って 1€ ≒ 113 yen だった

しゃきしゃきとしたもやし炒めを食べたら
母親と一緒に食べたもやし炒めを思い出した

わたしは唐辛子を入れて辛めのもやし炒めが好きだ
そしてあっつあつの白いごはんがあればこれだけでもう何もいらない

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わたしが愛用している庶民の味方「Dia(旧Ed)」というスーパーにももやしが時々出ていて
そこは400gで 2.29€ ≒ 260 yen。値段にばらつきがあるなあ。味も↑こっちの方がグーでした。
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母のことを言いたいのか、もやしのことを言いたいのか、はっきりしなさい!

両方です。恐れ入ります
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by kyotachan | 2010-09-27 20:39 | 五 人 家 族 | Comments(39)







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楽しかった夏もそろそろおしまい

待ち遠しかった秋のはずなのに
急に涼しくなるとさみしい気持ちになるのは毎年のこと

季節があいも変わらず
時間がたてばまたちゃんと巡りめぐってきてくれることは
実はとてもありがたいこと










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来年の夏もまたたくさん遊ぼう
























急に涼しくなったので夏の写真を超特急で。
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この夏何が伸びたかって長女の背ほど伸びたものはない、というほど急に背の伸びた長女。

恐れ入ります
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by kyotachan | 2010-09-24 21:46 | 六 人 家 族 | Comments(12)







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ジミーな遊びに夢中になることもあった

筆箱のペンを床に広げて
(つまり何本でもいいから複数のペンを出して)
一本から三本までのペンを順番に取っていく

最後にペンを取ることになった人が負け










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長男対次女だったのが
いつの間にか
長男対長女に























わが家の子どもたちとトランプするとやたらルールの飲み込みがおそい!こいつバカ?て思ってしまう、、
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いやーあんたもきっとこんなもんだったんだよ、て根気強くつきあうんですけどね。
だって一緒に遊ぶのってもうトランプかオセロくらいなんですもん、、、。


恐れ入ります
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by kyotachan | 2010-09-24 21:26 | 六 人 家 族 | Comments(2)







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ビーチでも街中でも通りを歩いていても
どこにいてもたくさん見かけました
りっぱなカメラを首から下げた人たちを
























ずいぶん時間をかけて写真をとっておられたこのご婦人。何を撮っているのかは結局わからずじまい。
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なっげーレンズのついたカメラとか?みんなすげーなーという感じです。(ほすぃーけどさ。くすん。)

恐れ入ります
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by kyotachan | 2010-09-24 21:03 | Comments(2)







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ビーチへはいつもゴムゾーリでいく子どもたち
この日は次女が足をすりむいたか何かでグチがはじまり

わたしは腰痛でおんぶなんてとんでもないので
まあごまかしごまかし歩いていたのだけど

ふと気がついたら長女がおんぶしてくれていた










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次女をおんぶしたらもれなくついてくる三女のおんぶ券
ちゃんと三女もおんぶしてあげるあたり
わたしにはないやさしさを持っているなあとほろり










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五人でぞろぞろどこへでも歩いた夏






















わが家の子どもたちの持つやさしさはすべて夫の側から受け継がれております(これ謙遜ではなく事実)。
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いぢわるさはわたしと夫の両方から(大げさではなくこれ事実)。

恐れ入ります
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by kyotachan | 2010-09-24 20:49 | 六 人 家 族 | Comments(6)







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この夏ニースで爆発的な話題になったホットストーン健康法

ニースのビーチで熱くなった石を
こうして背中にのせて血液の循環を促すという画期的な健康法です

というのはもちろん大ぼらで
寝っころがった子どものの背中に
なんとなく石を並べてみたらこれが結構気持ちいいらしく

かわりばんこに寝っころがって石を背中において遊んだのでした
海で冷えたカラダに熱い石が気持ちいい





















石によってはものすごく熱いものとちいとも熱くないのがあるのです。
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そしてちょっとかわいい石を持ち帰ったりするもんだから家の中はそれこそもう石だらけ。

れ入ります
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by kyotachan | 2010-09-24 20:33 | 日 常 空 間 | Comments(2)

tremper トランペ/ ぬれる







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この日は長女のお友だちも一緒にニースの海へ

年齢が若いほど着替えのとき大騒ぎ
いもうとにタオルを持たせて着替える長男

もっと上に上げて!
ちゃんと持っててよ!

毎度のことで好きにさせてはいるんだけど
キミのおしりとかおちんちんとか
だーれも興味ないと思うんだけどなあ










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三女ったら
命からがら逃げてきた
という感じ?

いつも波打ち際に陣とるわたしたち
この日は高い波に襲われて
荷物がすべて水浸しに

着てるうちに乾くよ

といってもどうしてもぬれたワンピースを着たくなくて
長女が巻いてくれたパレオでやっとご機嫌に






















この日はリュックサックもござも本も!ぜーんぶ水浸しになったんでした。あなどるなかれニースの高波。
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となりにいたいちゃいちゃカップルも水をかぶってきょとん。わはは。ま、ビーチだからね。

恐れ入ります
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by kyotachan | 2010-09-23 18:14 | 日 常 空 間 | Comments(14)

vague ヴァーグ/ 波







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夏休み最後の週に行ったニースの海

風が強くてなんせ波が高い日だった
そんなことは意に介さない長男と次女は波乗りを楽しみ
恐がりの長女は三女と一緒に陸でおやつを食べた

わたしは海好きの女の意地で(どんな意地じゃい)
五分ほど海に入ったけれど
とにもかくにも海がうねって泳げないし浮かんでもいられない

海から上がるときには
髪の毛は海のうねりのままうねうねにうねっているし
海水にまじって鼻水が顔をぬらしてぬめぬめしているし
水着からは色んなものが飛び出していないかチェックしなくちゃで忙しかった

もう風はすっかり秋
忘れてしまわないうちに夏の風景をすこしずつ























コーラーオレンジナービールーアイスティーアクアッ(「水」だけがなぜかイタリア語。人によって歌い方はまちまち)
ニースのビーチではクーラーボックスを持ってジュース類を売りに歩く人たちを見かけます。
ひとり真っ黒に日焼けした名物おじさん(と勝手に命名)がいて
この人の歌を聞くとあ~ニースやな~ニースの夏やな~と。
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朝はもうちょっとだけ寒い。日中はまだまだ太陽も元気。まだまだ暑い。風が吹くと涼しい。

恐れ入ります
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by kyotachan | 2010-09-22 21:44 | 六 人 家 族 | Comments(2)







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ニースのシャトーといえば
わたしにとっては子どもたちを遊ばせる公園のことで
三女がまだ一才のころはシャトーのふもとのヴュー・ニースのアパートに住んでいたこともあって
学校のない水曜日や週末には毎週のように通った場所だった

眺めがいいから観光客がたくさん押し寄せているのは
わたしの視界にもちらちらと入ってきて知ってはいたのだが

なにせ小さい子どもが四人もいると
わたしが眺めざるをえないのは
周りの景色よりもむしろ子どもたちの方なのだった






わたしはこのずいぶんとずぼらな性格のおかげで
四人の子育てをそれほどたいへんとも思わずにここまで来たけれど

長女が六才のころ
毎週のようにお世話になっていた日本人のベビーシッターの女の子に当時

わたしは子どもは二人くらいがいいです。四人?いやあそれは無理でしょう
だってキョータさんめちゃくちゃたいへんそうですもんねー

と言われていたく傷ついたことがあった
自分ではそんなにたいへんだとは思っていなかったのに
周りからはたいへんそうに見られていることが心外だっただろう










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つい先日本棚を整理していたら
三女が生まれたばかりの頃に
家族で出かけたときにとったビデオテープが出てきた

当時わたしたちはカメラを持っていなくて
どこへでもこのビデオカメラを持って出かけていた

蛇足だけれど残念なことに今ではこのビデオが動かなくなってしまった

そのビデオにはアンチーブの公園へ出かけた様子が映っていた
小さな馬に乗った長女が夫に引かれていく

わたしは片手に三女を抱っこして片方の手にビデオを持っているのだが
まだ三才になるかならないかの次女が足の周りにまとわりついてきて
お馬さんには乗せてもらえないわママに抱っこはしてもらえないわ
おまけにママったら自分だけ「テレビのようなもの」を覗き込んでいるわで
おそらくパニックにおちいっているのだろう
わけのわからないことばを発してとにもかくにもその「テレビのようなもの」をのぞかせろと
ぎゃーぎゃーぎゃーぎゃー
そのうるささといったらないんである

それでも(今のわたしからすると)ピチピチのヤングママであるわたしは
泣きじゃくる次女の声など耳に入らないかのごとく
後ろにひっくりかえりそうな三女を抱っこしつつ
長女の姿を撮ろうとしているのだった

もちろんわたしのその姿そのものがビデオに写っているわけではないけれど
馬に乗った長女、その次は自分と順番を待つ長男、次女の叫び声、時折写る三女の腕で
その場にいるわたしの姿がはっきりと見てとれてしまった

その映像を見たわたしが思ったことは

わっちゃー!たいへんそうだわこれー!

というただただその一言につきた

現場にいたときにはまるで見えていなかった自分の姿を今こうして眺めてみると
確かにわたしはたいへんな子育てをしてきたのかもしれないなあと今さらながら思ったんだった










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久しぶりに登ったシャトーは
相変わらず子ども連れの家族で大賑わいだった

ほとんどが就学前か幼稚園くらいの小さな子どもたちとその親ばかりで
わたしはそこにかつての自分を重ねながら

あの時間はけっこう瞬く間に過ぎてしまったなあなどと思う

末っ子の三女もいつの間にか六才になって
もう一瞬たりとも目を離せないということもなくなった

わたしはなんだか初めてシャトーからの景色をゆっくりと眺めたような気がする










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コルシカ島へ向かう船がちょうど出港した










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公園へいれば何時間だってご機嫌だった長男さえ
今では船を眺めてコルシカ島の思い出話をしている










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ん?もう遊具で遊ぶのはおしまい?










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ついこの前まで柵内の公園にしか用がなかったのにね










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ホップ!
三女が飛んだ










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ステップ!
次女が飛んだ










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ジャンプ!
長男が飛んだ

子育ても次の段階に入ったのかなと思う

それは四人ぞろぞろ引き連れて公園へ行ってりゃいい
てなほどたやすい段階ではないような、、、























長女は自宅でお友だちと。公園行ってなにしろって言うの?って、、、
おしゃべりするなら公園でもいいでしょ、と言っても聞く耳持たず。
ああだけどこれが「ボーイフレンド」相手の話になったら一体どうなるんでしょ?
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子どもたちの気持ちはできるだけ尊重してあげたい。でもでもでも。だってだってだって。くー!育児は育自。

恐れ入ります
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by kyotachan | 2010-09-20 22:34 | 六 人 家 族 | Comments(20)

南仏・ニース在住。フランス人夫・一男三女の六人家族