カテゴリ:六 人 家 族( 444 )

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長女が十九歳になる日の朝、開口一番「誕生日おめでとう」を言う。

前の晩はダンス教室の発表会。
終わったのが十一時過ぎで、そこからダンス教室の仲間に祝ってもらって
帰宅したのは朝の二時過ぎだという。

そして当日は朝の九時半から自動車教習所の運転教習が入っていて
起きたと思ったらもう出かけるというあわただしさ。

その日の夜の予定はあえて聞かなかった。

そりゃあ、ここのところ連日不在だけれど?
まさか自分の誕生日当日くらいは家にいるでしょう?
だって、生まれてからこのかた、毎年毎年、この日だけは家族一緒に過ごして来たんだもんね?
だよね?だよね?あえて確認なんてしなくても大丈夫だよね?

後から思えば、親の強いエゴが働いてたと思う。
わたしから聞けばよかったのだ。「今夜はウチなの?」ってひと言。

その日はあまりにも暑くて「ケーキは無理」と判断。
パン屋さんで見かけたまさにイチゴのショートケーキをホールで調達。
これで片方の肩の荷は下りた。

食事のほうは冷凍庫にある鮭と鮪でお刺し身。
アボガドもある。
セロリもあるからこれは炒めて副菜にしよう。

最近、刺し身を食べたいわたしが、ひんぱんに食卓に乗せているお刺し身だけど
長女は何度か食べ損ねているし、彼女の好物でもあるからこれで大丈夫。

夕方、居間でカードを書いていたら長女がボーイフレンドと帰宅。

「今日は(ウチでママたちは)何を食べるの」
と聞いてきたときから嫌な予感がふつふつと噴出してきた。

聞けば、レストランを予約してあって、友人たち十二名とお祝いをするのだと言う。
ぱちんとはじける、どこかで張っていた糸。

レストランを予約してあるなら、それは数日前からはっきりしていたことなのでしょう?
なんでひと言、ほんとうにひと言、言っておいてくれなかったかなあ!

こちらで言ってるそばで、長男は長男で「今日は友だちのところに泊まる」。

ぱちんとはじける、どこかで張っていた、もう一本の糸。










ひとり意地を張っていじける母親を前に
長女は「言うの、忘れてた。ごめんなさい」とあやまってくる。

忘れた?忘れるようなことなのこれって?
沸いたやかんのお湯はますます沸騰度を増して煙さえ立ってきた。

長男の方も「なによなによ、ウチで食べればいいんでしょ。食べてから行くから」
と言い出す。

なんだかもう、どうでもよくなった。

自分のこころの中をよーくのぞいてみれば、
よくもまあ、健全に健康にここまで育ってくださいました、
ほんとうにこころからお礼を申し上げます、どうもありがとう、という気持ちがあるのも事実。

しかし表面的にはすごい剣幕だったのだろう。
長女、長男、ともに「食べずにはおかれない」と判断したらしい。

その夜は長女のボーイフレンドを含めた七人で刺し身をつまんだ。
長男はお皿一杯分の鮪漬け丼を平らげてお役ごめんよろしく、風のように出かけた。

長女のボーイフレンドはおそらく気を使ってくれているのだろう、
おかわりまでして食べてくれた。

そして夜の九時頃にふたりで出かけて行った。

わたしの買ったケーキ、レストランに持ち込みで持っていきなさいよ、
というと、「それは明日みんなで食べよう」と言って頑固として持っていこうとしない。

翌日の夜、再び七人で囲んだ夕げのあと、みんなでケーキを食べた。
ほんとうに日本で食べるショート・ケーキらしいケーキだった。

長女が家にいる時間はもはや『家族サービス』。
十九歳の誕生日に母親が学んだこと。

ティーン最後の一年を思いきり楽しんでおくれ。

















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by kyotachan | 2017-06-27 00:22 | 六 人 家 族 | Comments(10)

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末っ子がティーンの仲間入り。
フランス語では ado アド という。

十三はまだ pré-ado プレ・アド(ティーンの前段階)なんじゃない?
と三女が言う。

ま、どっちでもいいけどね、と母は思う。

いちばんのチビが十三歳だって!
おめでとうおめでとうおめでとう!

















25€ もしたケーキ。どんなに疲れててもケーキだけは作ろう……。
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by kyotachan | 2017-04-23 22:02 | 六 人 家 族 | Comments(6)

poésie ポエジ/ 詩









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ソラ、は日本語でソレイユのこと
オカアサン、は日本語でマモンのこと
ラーメンは日本のおいしいスープのこと
アリガトウ我が家に生まれてきてくれて
(三女が十歳になったときのカード)

文豪の書く詩のなんとうつくしいこと!











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ソラにはお兄ちゃんがいてよかったね。




















おそれいります、自称文豪でございます。
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by kyotachan | 2017-02-07 17:42 | 六 人 家 族 | Comments(5)







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香水とは無縁で、今でもいちばん好きなのは石けんの匂いだと思う。

だから石けんは無香料のものはつまらなくて、香りのついたものを使う。
石けんの匂いだったらなんでもいいのだから匂いに関してはかなりいい加減でもある。

若いときに肌が荒れたことがあって、
そして「人の肌が荒れ始めたのは○オ○に代表されるクリーム系の石けんが普及したから」
というのを何かで読んで妙に納得して以来、石けんは固形石けんと決めていいる。

ほかの家族たちはボディ・シャンプー系で、それも五人が五人、じゃぶじゃぶじゃぶじゃぶ好きなだけ使うものだから
我が家ではちょっちゅうボディ・シャンプーを買うはめになる。

わたしだけは髪の毛以外は全身固形石けんで洗う。











わたしの名前の貼られた小さな箱を開けたらゲランのミツコが入っていた。

そうきたか!
思い返せば少し前、長女に「ママの好きな香りってあるの」と聞かれたのだった。

香水とは無縁なのだけど、むかーし、気に入っ匂いの名前だけは頭の片すみに残っていた。
シュッ!とプッシュしたらなつかしい香りが広がった。

「ヘンな匂い~!」
「わたしは嫌いだよ」

香水オタクの長女と次女がすかさずコメント。
返す気も起こらず、言わせておいた。










今年のクリスマスはみんなのために走り回る代わりに
いちばんほしかった携帯電話を手に入れた長女がひとり勝利した、ように見える。

毎年のことながら、いちばんのクルシミマスだったのは夫。

まあそれも、いつもはひとりで走り回っているところを
今年は長女という伴奏者がいて、彼にとっては楽しいクルシミマスだったのかも。





















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by kyotachan | 2016-12-26 00:49 | 六 人 家 族 | Comments(10)

joyeux noël 2016 !









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ウチは最初から夢のない家族で「プレゼントは親と一緒に買いに行く」のが定番だった。

それが今年はどうしたことか、長女ががぜん張り切り、右に左にとプレゼントの調達に走り出した。
お財布はもちろん親のもの。

友人たちのプレゼントを調達するのに付き合っているうちに自分でもそうしたくなった、
というところだろうと見ているのだけど、ウチは単純に六人家族。
いとこ、だの、義理の家族、だのが一切ないし、これって、なんだか、どうなのよ。

仕舞いには「パパにだけプレゼントがないの。お金ちょうだい」と来た。
ということはわたしにはもう、準備してあるっつーの?何を?

なんだか余計なものをもらいそうで、こちらは楽しみというより、なんだかそらおそろしい。















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どこに何が入っているのやら、まったく知らない人。 >わたしです。
この派手な包装紙!とか、つっこんでるし。

なんだか悲喜こもごも、な夜になりそうなクリスマス・イブ。



















ただいま午後六時なり。こちらのクリスマスはこれから。
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みなさま、いいクリスマスを!

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by kyotachan | 2016-12-25 02:00 | 六 人 家 族 | Comments(1)

cadette カデット/ 次女









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14歳。

香水にお化粧品。
わかりやすーく、女子な次女。

おめでとう!



















投票してくださる方がいるんですよこのわたしに!ありがとうありがとうありがとう!




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by kyotachan | 2016-12-17 17:03 | 六 人 家 族 | Comments(4)






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トンネルを抜けると、











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そこは海だった。










エズの海。
なぜかここは来たことがなかった。

ビーチはせまいのだけど、海水の透明度はすばらしい。

ここは、海側から来るのが正しいらしい。

海側から?そう、船で。

小さなモーターボートが船と海岸とを行ったり来たり。
レストランへの客を送り迎えしている。

ビーサンにあらず、ピンヒールをはいた女性たち。
ここのレストラン、おいしいのかもね。










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船を持たないわたしたちは再びトンネルをくぐって帰る。










今年も海だけはうんざりするほど堪能した。
写真を撮ることももうあきあきして、カメラ持たず、いや持っていてもシャッターチャンスは訪れず。

バカンスも終わって、ようやく新学期。
初日の金曜日は午後からというおフランス風。

ようやく今朝、六時半に下ふたりの部屋へ起こしに行く。
朝子どもを起こす、というのが妙に新鮮。

窓が開け放たれて、木の雨戸だけが閉まっている。
次女は掛け布団の上に寝ており、三女の掛け布団も足元に丸まっている。

わたしは朝方はひんやりとしてふとんをかけなおすのだけど
このふたりは寒くないんだろうか。若さのなすゆえなのか。









次に長男の部屋へ行くとこちらは窓、雨戸、きちんと閉まっている。
ふむふむ。
予想に反してあっさり起きてきた。











長女は昨日、夜ごはんが済んでから「ちょっと一杯やってくる」と出て行った。
時間にして八時半くらいだったか。

「ちょっと一杯やってくる」
というセリフを自分の子どもが言うてるよ!

飲むのはアルコールにあらず、ジュースらしい。

バカンス中は友人宅のみならずボーイフレンドのお宅にも泊まり、
家にはほとんどいなかった。

もう嫁に出したと思おう。

夫が冷静なのがうそのようだ。
十八、という年齢のせいか。










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七月の末、五十歳になった。

家族が準備してくれたろうそくが花火のように燃え盛り笑ってしまった。
まだまだ燃えろ、というメッセージだと思うことにしよう。











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八月の末には長男が十六歳に。

まーなんつーかー、わたしが親に言われた言葉に「覇気がない」というのがあるが
まったくこいつには覇気がないのう、と思う。

もっとしゃんとせー!若者らしく!

話している途中でコンピューターを検索してことばの意味を調べる、
ということを好んでするので、

「キミね、キミの知識はココ(コンピューター)にあると思ってるかもしれないけど、それは間違いよ」
と言ったら黙っていた。



















という今年の夏の終わり。まだ暑いですが。 
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今年も残すところ四ヶ月。

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by kyotachan | 2016-09-05 22:34 | 六 人 家 族 | Comments(4)

oeuf ウッフ/ たまご









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一週間後には出発する、という日、
長男とふたりで買い物に出かけてつい買ってしまった三十個入りのたまご。

帰ってから冷蔵庫を開け、前のがまだ十個ほど残っている。
それを見てからやっと気がついた。

あれ?たまご、買うべきじゃなかったんじゃ?










すぐにゆで卵を八個作った。
冷蔵庫に入れておけば、腹をすかした者が手を出すだろう作戦。
これはなかなかにいいアイディアだった。

子どもたちには「朝ごはんには積極的にたまご料理を作って食べるように」とお達しも出した。
ある日の夕食はたまご十個を使った巨大オムレツだった。おいしかった。

出発までに消費できなければまたゆで卵を作って持って出ればいいかと楽観的に構えてもいた。

今日、出発の二日前、気がつけば冷蔵庫のたまご、残り三個になっている。

まじっすか。

家族六人といえども、一週間で約四十個のたまごを消費した?
一日ひとり、六個?七個?

いくらなんでも食べすぎでしょう!










ということで、ちょっくら、出かけてきます。
ここより熱いところに行くんだって!(かーさん、げんなり)

















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by kyotachan | 2016-07-14 20:57 | 六 人 家 族 | Comments(11)

majeure マジョー/ 成人






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子どもが成人するってどんな気持ち?
母親サイドの実感はゼロ。
逆に、長女はもうずっと前から成人だったような気もする。

熱さに負けて、ケーキは焼けず、近所のパン屋さんで調達。おいしかった!
エビフライの衣は長男が担当した。おいしかった!

十八歳、おめでとう!



















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by kyotachan | 2016-06-26 00:27 | 六 人 家 族 | Comments(12)









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我が家の長女さん、土曜日は毎年恒例のダンスコンクールで外泊。
日曜日の午後にようやく戻ったと思ったら花束を抱えていた。

母の日だって!

した三人からは朝からビズ攻めにあっており、
今日はそんな日だったなあとぼんやりとは思っていた。

十八のムスメから花束をもらう五十のお母さんになっていた。
いつの間にかわたしったら!












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一本一本、それぞれ違う。なんと、九本!>わたくしのラッキーナンバーです。










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手の込んだ模様!




















ありがとうありがとうありがとう~。
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周りからは「母の日どうだった?」と聞かれます。浸透度高し。フランスの母の日。

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by kyotachan | 2016-05-30 22:14 | 六 人 家 族 | Comments(4)

南仏・ニース在住。フランス人夫・一男三女の六人家族
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