2013年 02月 28日
adorable アドハーブル/ 愛らしい
いまさらながら「ことばのすりこみ」について考える。
毎日毎日「あんたっていやな子ね」といわれ続けて育つ子どもは当然いやな人になるだろうな。とか。
毎日毎日「あなたはほんとうにやさしい子ね」といわれ続けて育つ子どもはやさしい人になるんじゃないのかな。とか。
わたしはどうしても心の奥底(というと大げさだけど)にいぢわるの芯があって、
こどもたちにもついいぢわるなことを言ってしまう。
やだな、と思いつつ、つい言ってしまう。
トイレから出てきた次女に聞く。
・うんち?
・うん。
・うんち、パンツについてなかった?
・っもー!ママったらー!そんなことあるわけないでしょー!
・え!そう?うんちをパンツにつけたこと、いっぺんもない?
・ないよそんなことー。
・......ママはあるよ。
次女、何かを考えた顔でひとこと。
・......ある。わたしも。
いぢわる、というのじゃないけど、なんで余計なことを言うかなあと思う。
ほかに会話がないせい?もっと気持ちのいい会話をめざそう。
長女が友人とスケートへ出かけた。戻ってきた長女に言う。
・転んだ?
・数回。
・でもウミはいいよね。お尻に分厚いクッションついてるから。
・ママっていぢわるー!
わたしはしょっちゅう長女をからかって、からかうついでに「おまえっていぢわるだね」と言ってしまっていた。
しかし毎日のように「いぢわる」ということばをすりこんだら長女はほんとうのいぢわるになってしまう。
いぢわるな母親を持ったからといって子どもまでいぢわるにしてしまわなくてもいい。
その日から「いぢわる(méchante メッション)」を言いたくなったらあえてそこで「愛らしい(adorable アドハーブル)」と言うことにした。
わたしのわかりにくいユーモアをかなりの確率で理解してくれる長女は
わたしが大げさなジェスチャーで(鼻から息を吐き出すようにして)「おまえはまったく愛らしい子だよ」というのを笑って聞いている。
そして「知ってるよ」と余裕の顔で答える。
憎たらしぃっ!
子どもたちを見ていると、この子たちはもうちゃんとひとりの人なんだなと思う。
親のすることなんて、ほんとうに何もないんだなあというか。
せめて気持ちのいいことばを子どもたちにたくさん言うようにしよーっと。......いまさら?
「ママってどうしてイヤな事ばっかり言うの?」だって
「大人になったらイヤな事言ったりしたりする人が多いからリハーサルしてあげてるの」って言っておいたよ
だってイヤな事言う以上に愛与えているハズだし
ぎゃはははは!つい、ねえ?でも最近思うのよ。いやなことって本人が実はいちばんわかってるんじゃないのかなあって。わざわざ指摘してあげなくても。だからいいところを見つけたときだけ口を開くようにしてる。してる、ったって、実行するのは至難の業なんだけどねー。
tabikiti さん、
わたしもついいぢわるなこと言っちゃたあとに、フォローしとこーってわたしも思います。恥ずかしくてぎゅうできないからベッドに押し倒したりして。>嫌がられます。浴びせることばがいいことばのほうがぜったいいい人になる気がします。(わたしの中では)ことばの魔術師の tabikiti さん。やっぱり努力努力の人だー。