人気ブログランキング | 話題のタグを見る

décade デカッドゥ/ 十年





décade デカッドゥ/ 十年_f0136579_208563.jpg


「ねえママ、どうしてわたし、ブログしちゃいけないの?」

長女はもうずっと前からブログの存在を知っていて、
そして友人にもブログを持っている人がいて、
興味津々なのだった。

おそらく夫の了承はとれているのだろう、
わたしにだけにしつこく聞いてくる。

「ねえ、どうして?」

「若すぎるから」

この答えは彼女には気に入らないらしい。

ブログランキングのページで
「小学生ブログ」というカテゴリーを見つけたのは
ほんの最近のことだ。

あ、へえ、と思いつつ
あえてのぞいて見もしなかった。

ブログ、つまりインターネットの世界に、
子どもたちには浸かってほしくないと思うのは、
それはやはり、危険なドアを、
クリックひとつで開けしてまう世界
なのだからと思う。

わたしは人並みに助べえな人だけれど、
それでもこちらの意思を全く無視し、
いきなりエロチックな場所へ誘導されたときの不快感といったらない。

わたしは四十五で(もうすぐね)
長女は十二だ。

わたしはいきなりそんな場所に連れて行かれても
まじっすかー!
とはきすてて、戻ってくることができる。

でも十二のわたしが
そこへ行ったら、そこにのめりこむかもしれない。

長女はわたしとは違う。
それでもわたしは、
わたしだったら、と思うことでしか、
子どものことを考えることはできないのだ。

十年前、
長女は二歳だった。

長男は生まれたばかりだった。

わたしはインターネット、というより、
メールの送着信のためだけに
pcを使っていた。

ブログの存在は知らなかった。
ネット検索、ということも知らなかった。

十年たった今、
わたしにとってはインターネットはもう、
生活の一部、というよりは
これがなくては生きていけないかも
くらいの存在になってしまった。

わたしはクリックひとつで、
世界中のあらゆる場所と、
一瞬にしてつながることができる。

ブログはわたしに書くことの楽しみを
再確認させたくれた場所でもある。

それでも、
十二歳の子どもに、それに
浸ってほしくないと思う気持ちがある。

わたし達の住む地球の
テクノロジーは、
この先どこまで進むのだろうか。

それはほんとうに
わたしたちをしあわせにするテクノロジーなのだろうか。

わたしは、
わたしが百年前に生きていたら、
もっとしあわせだったかも、
と思うことがある。

百年前、
というと1910年。

日本は日露戦争をしている頃だ。

戦争の時代に戻りたいという意味ではない。
そうではなくて、その時代はわたしたちはもっと
人らしい暮らしをしていたのではいか、
という気がするのだった。

わたしたちはこのまま、
テクノロジー天国に住んだ気になって
一体どこへ行こうとしているのだろう?

違う。

違う違う違う。

時代にせいにしたって何もはじまらない。
時は刻々と時を刻み続け、
人はもっともっと便利な世界を求め続ける。

その時代の中で、
わたしはどう生きるのか、
ただそれだけなのだ。

わたしは毎日のようにインターネットのお世話になりながら、
矛盾を矛盾とも意識せず、
今の時代に嫌悪感を抱いている。

進む人は進めばいい。

わたしはもう、このへんでいい。
ここいらで、ちょっと、
昔の生活を、あえて実践してみたいな、
などと思っている。

なんだかそれは
とてつもなくむずかしいことのように思えるけど。













décade デカッドゥ/ 十年_f0136579_2082823.jpg


十年日記、
が今年で終わる。

次の十年日記が
来年から始まる。

わたしの過去の十年は、どんな十年だった?
パラパラとめくると、後悔ばかりが募る気がする。
いや、わたしはこう生きるしか、できなかったのだ、
と自分をなぐさめてみる。

わたしはわたしなりに、
一生懸命、生きてきたさ。

未来の十年が、
もうすぐはじまる。

わたしは時代にぐちをこぼさず
わたしの思うとおりに生きればいい。

merci!merci!merci!

























シッ、、、シ リ メ ツ レ ツ ???


いや、あのその、友だちにただ、ありがとう、て言いたかっただけなんですほんとは。
にほんブログ村 外国語ブログ フランス語へ
恐れ入ります。
by kyotachan | 2010-12-29 20:51 | 喜 怒 哀 楽

南仏・ニース在住。フランス人元夫の間に一男三女。

by kyotachan
S M T W T F S
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31